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    こだわり

    ミルクデザインについて

    北海道オホーツクの山あいに位置する、西興部(にしおこっぺ)村。人口1000人未満のこの小さな村には、手つかずの自然、清らかな水、澄んだ空気、そして四季の移ろいが豊かに息づいています。そんな自然に抱かれたこの地で、私たちは牛にも人にも心地よい酪農のあり方を日々追求しています。

    私たちが実践しているのは、放牧酪農と循環型酪農。春から秋にかけて、牛たちは広大な牧草地で自由に草を食み、のびのびと過ごします。冬の間も100%自家栽培の牧草だけを与え、輸入飼料や配合飼料は一切使いません。

    牧草づくりは土づくりから。農薬や化学肥料を使わず、土壌に生きる虫や微生物など自然の生態系を大切にしながら、健やかで肥沃な大地を育んでいます。

    草食動物である牛たちが、本来の食性にかなった牧草だけを食べて育ったグラスフェッドミルク。そのミルクは、自然の営みと調和した育て方から生まれる、健やかでピュアな味わいが魅力です。

    このグラスフェッドミルクは、一般的なグレインフェッド(穀物肥育)ミルクとは異なり、乳脂肪中に豊富なオメガ3脂肪酸やβカロテンを含んでいます。そのため、コクのある風味と、ほんのりとした甘み、そして後味のさわやかさが特徴です。なにより、牛が健康であるからこそ、ミルク本来の美味しさが生きてくるのです。

    さらに、私たちの乳製品はすべてシングルオリジン。
    一般の乳製品の多くは、数百の牧場から集められた生乳を合乳し、加工されるのが通例です。一方、私たちの製品は、西興部村の自社牧場で搾ったミルクだけを使用。どこで、誰が、どのように育てたかがわかる、顔の見える生乳です。

    その日の天気や草の状態で、ミルクの味は微妙に変化します。晴天が続いた日のミルク、雨で牧草が湿った翌日のミルク──放牧で育つ牛たちから搾られるミルクは、まさに自然のリズムとともに生きています。その繊細な違いを、職人が丁寧に見極め、日々のコンディションに合わせた方法で一つひとつ手作りしています。

    土づくり、牧草づくり、牛の飼育、そして乳製品の加工まで。
    自然の恵みと牛への敬意を大切にしながら、すべての工程に想いを込めて丁寧に仕上げています。どこで、誰が、どのように作ったのかがわかるからこそ、安心して味わえる本物の乳製品。北海道西興部村から、自然のままをあなたの食卓へお届けします。

    グラスフェッドバター(発酵・有塩)のこだわり

    乳製品はもともとヨーロッパから伝わってきたものであり、その歴史の長さに比べると、日本における乳製品文化の歴史はまだ浅いと言えます。そのため、日本の高級スーパーの乳製品売り場には、今もなお多くの輸入品が並んでいます。

    バターの棚を見渡すと、国産のバターも様々なメーカーの製品が揃ってはいますが、高級バターのカテゴリにおいて最も高価格帯で販売されているのは、国産ではなくフランス製の発酵バターです。味と伝統を兼ね備えた、まさに完成された逸品ではありますが、日本人が「高級バター=フランス産」として選んでいる現実に、私たちはどこか悔しさを感じました。

    「日本人にとってのフラッグシップバターを、国産のもので実現したい」。
    その想いから、グラスフェッドバターづくりへの挑戦が始まりました。私たちが目指したのは、餌からすべて北海道産であること。牧草だけを食べて育った牛のミルクを使い、土・水・草・牛・人――すべてが日本で完結する、純北海道産のグラスフェッド発酵バターを作ることでした。
    日本で本当に“良いもの”として手に取っていただける高級バターを、国産で届けたいと強く思ったのです。

    日本では、普段食卓で使われているのは発酵させていないバターが主流です。しかし、高級バターに求められるのは、発酵バターならではの独特のクセのある芳醇さであると感じています。

    一方で、発酵バターが苦手だという方は、このクセが合わないとおっしゃいます。かつて、熟成チーズが日本に初めて輸入された50年ほど前も、その独特の風味に「美味しい」と感じる方はほとんどいなかったと言われています。

    けれども、時を経てそのクセが“美味しさ”として認識されるようになり、今では日本各地にナチュラルチーズ工房が誕生し、日本人の好みに寄り添った様々なチーズが店頭に並ぶようになりました。

    私たちも同じように、日本人に好まれる発酵バターを作りたい。
    決してフランス製の模倣ではなく、日本らしい繊細な風味の発酵バターを私たち自身の手で生み出したいと考えました。

    「酪農」という言葉を辞書で引くと、「牛・羊・やぎなどを飼育し、牛乳やチーズ、バターなどの乳製品を生産する農業」とあります。
    つまり、生乳を搾るだけでなく、乳製品として仕上げてこそ酪農であるということです。実際に、生乳には「そのまま飲んで美味しいもの」「加工するとより魅力が引き立つもの」など様々な特性があり、加工によって生乳の良さを最大限に引き出すことが重要だと感じました。

    最高の発酵バターをつくるには、生乳の特性を深く理解し、それに合った加工方法を追求する必要がありました。開発は決して容易ではありませんでした。

    生乳の成分特性の分析、使用する乳酸菌の選定、気温や湿度の管理、日々変化するミルクの風味…。放牧で育った牛のミルクは季節や天候の影響を大きく受けるため、毎日がまさに一期一会でした。そうして、3年という歳月をかけてようやく完成にたどり着きました。

    口に含むと、濃厚なのにくどさがなく、牧草の香りがふわりと立ち上がり、ミルクのやさしい甘みと心地よい酸味が広がります。それは、どこにも真似できない、まさに“風土の味”でした。

    私たちは、食べてくださるお客様にとっても誇りに思えるような、純北海道産の発酵バターをお届けしたいと考えて、日々丁寧に手作りしています。

    「生産者の笑顔で、最高の顧客体験を創造する」それが、私たちミルクデザインの企業理念です。どうぞ、発酵バターをシンプルにトーストに塗ってお召し上がりください。
    自然と人の恵みが生んだ、北海道の新しい自信作を、ぜひご賞味いただけたら嬉しく思います。